「釜石の奇跡」に学ぶシェアドリーダーシップ

シェアドリーダーシップ

釜石の奇跡とは?

「釜石の奇跡」とは2011年の東日本大震災において、岩手県釜石市の中学生・小学生たちが自らの判断で迅速に避難し、生存率が99.8%に達した出来事の事です。

シェアドリーダーシップとは?

シェアドリーダーシップとは、特定のリーダーだけでなく、チーム全員が影響力を発揮し合う状態であり、状況に応じて誰もがリーダーになれることと言えます。

震災発生時の行動とシェアドリーダーシップ

震災発生時、中学生たちは教師の指示を待つのではなく、自らの判断で「逃げろ!」と声を上げ、走り出しました。「先生が指示を出す」という垂直型のリーダーシップではなく、その場にいた生徒一人ひとりが「今、自分が何をすべきか」を判断するリーダーとして機能しました。

共通目的の浸透
また、シェアド・リーダーシップが成立するには、全員が同じ目的を共有している必要があります。群馬大学の片田敏孝教授(当時)による防災教育を通じて、生徒たちは「津波が来たら想定にとらわれず、最善を尽くして高いところへ逃げる」という「避難の3原則」を共有していました。

・想定にとらわれない
・その状況下で最善を尽くす
・率先避難者になる

相互作用による「フォロワーシップ」の連鎖
一人の生徒が走り出すと、それが周囲への刺激となり、小学生や近隣住民を巻き込む大きな流れとなりました。誰かがリーダー的行動をとった際、周囲が即座にそれに反応し、サポートに回るという「リーダーとフォロワーの入れ替わり」が自然発生しました。これが集団全体の生存率を高めるダイナミズムを生みました。

「釜石の奇跡」は、教育によって「指示待ち」の姿勢を打破し、個々人がリーダーシップの責任を分担し合える組織文化が形成されていたからこそ成し遂げられた、シェアド・リーダーシップの究極の実践例と言えます。

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